Microsoft Power Automateは、RPAツールのおすすめ5選【特徴やメリット、料金を徹底比較】の記事で紹介したとおり、おすすめのRPAツールです。
本記事では、Microsoft Power Automateの基礎知識を網羅的に解説します。
- Microsoft Power Automateの基礎を知りたい方
- 業務効率化に興味がある方
- プログラミング知識がない方
- クラウドサービスを活用したい方
Microsoft Power Automateとは？
Microsoft Power Automateは、Microsoftが提供するワークフロー自動化ツールです。
プログラミング知識がなくても、直感的な操作でフローを作成できるのが特徴です。
具体的には、マウス操作でトリガーやアクションを設定していくだけで、様々なタスクを自動化できます。
例えば、以下のようなタスクを自動化できます。
- メールの自動返信
- ファイルの自動保存
- データの自動更新
- ワークフローの自動実行
- SNSへの自動投稿
このように、Microsoft Power Automateは、様々な業務を効率化できるツールです。
Desktop版とクラウド版がある
Microsoft Power Automateには、Desktop版とクラウド版の２つがあります。
両者の主な違いは、実行環境と利用シナリオです。
Desktop版
Desktop版はローカルコンピュータ上での操作自動化に特化しており、特定のPCにインストールして使用します。
クラウド版
クラウド版はクラウドを介してサービスが提供され、ウェブベースのアプリケーションやサービスと連携しやすい設計になっています。
また、クラウド版では複数のユーザーがフローを共有しやすく、より広範囲のシステムやアプリケーションとの統合が可能です。
Microsoft Power Automateの特徴
Microsoft Power Automateには、以下のような特徴があります。
- 直感的な操作: ドラッグ＆ドロップでフローを作成できるため、プログラミング知識がなくても簡単に利用できます。
- 豊富なテンプレート: 様々なタスクを自動化するテンプレートが用意されているので、すぐに利用できます。
- 多様なコネクタ: Microsoft 365、Azure、Salesforce、Dropboxなど、500種類以上のサービスと連携できます。
- モバイルアプリ: スマートフォンやタブレットでフローを管理できます。
- セキュリティ: 堅牢なセキュリティ機能で、データを守ります。
順にみていきましょう。
特徴1: 直感的な操作
Microsoft Power Automateは、ドラッグ＆ドロップでフローを作成できるため、プログラミング知識がなくても簡単に利用できます。
具体的には、以下のような操作でフローを作成できます。
- トリガーを設定する: フローが開始される条件を設定します。例えば、「新しいメールを受信したら」や「ファイルが更新されたら」などのトリガーを設定できます。
- アクションを設定する: トリガーが実行されたときに実行するアクションを設定します。例えば、「メールに自動返信する」、「ファイルを自動的に保存する」、「データを自動的に更新する」などのアクションを設定できます。
- 条件分岐を設定する: 特定の条件を満たしたときにのみアクションを実行するように設定できます。
このように、直感的な操作でフローを作成できるため、初心者でも簡単に使いこなすことができます。
特徴2: 豊富なテンプレート
Microsoft Power Automateには、様々なタスクを自動化するテンプレートが用意されています。テンプレートを利用すれば、すぐにフローを作成することができます。
用意されているテンプレートの例は以下のとおりです。
- メール: 新しいメールを受信したら自動返信する、メールを自動的にフォルダに移動する、メールの添付ファイルを自動的に保存する
- ファイル: ファイルが更新されたら自動的に保存する、ファイルを自動的に共有する、ファイルを自動的に圧縮する
- データ: データベースのレコードが更新されたら自動的に通知する、Excelファイルのデータを自動的に更新する、Power BIレポートを自動的に更新する
- ワークフロー: 新しい案件を受注したら自動的にタスクを作成する、承認が必要な案件を関係者に自動的に共有する、営業活動の進捗状況を自動的に報告する
- SNS: 新しい投稿があったら自動的にいいねをつける、新しいフォロワーがあったら自動的にメッセージを送る、ソーシャルメディアの分析データを自動的に収集する
特徴3: 多様なコネクタ
Microsoft Power Automateは、Microsoft 365、Azure、Salesforce、Dropboxなど、500種類以上のサービスと連携できます。
コネクタを利用すれば、様々なサービスのデータを自動的に連携することができます。例えば、以下のような連携が可能です。
- Microsoft 365: Outlook、Excel、Word、SharePoint、Teamsなど
- Azure: ストレージ、データベース、AI、機械学習など
- Salesforce: 顧客情報、営業案件、商談情報など
- Dropbox: ファイル、フォルダ、メタデータなど
このように、多様なコネクタを利用すれば、様々な業務を効率化することができます。
特徴4: モバイルアプリ
Microsoft Power Automateには、モバイルアプリが用意されています。
モバイルアプリを利用すれば、スマートフォンやタブレットでフローを管理することができます。
具体的には、以下のような操作をモバイルアプリで行うことができます。
- フローの閲覧・編集
- フローの実行・停止
- フローの履歴確認
- プッシュ通知の確認
このように、モバイルアプリを利用すれば、場所を選ばずにフローを管理することができます。
特徴5: セキュリティ
Microsoft Power Automateは、堅牢なセキュリティ機能で、データを守ります。
具体的には、以下のようなセキュリティ機能が搭載されています。
- アクセス制御: フローへのアクセスを許可するユーザーを制限できます。
- データ暗号化: フロー内のデータを暗号化して保存できます。
- 監査ログ: フローの操作履歴を記録できます。
このように、Microsoft Power Automateは、セキュリティ対策がしっかりとしているため、安心して利用できます。
Microsoft Power Automateでできること
データ処理
Microsoft Power Automateを利用すれば、様々なデータ処理を自動化することができます。
具体的な例は以下の通りです。
- Excelファイルのデータを取り込み、データベースに自動的に格納する: Excelファイルのデータを定期的にデータベースに取り込むことで、常に最新のデータを分析することができます。
- 顧客情報リストを更新し、常に最新の状態を保つ: 顧客情報リストを常に最新の状態に保つことで、顧客への対応を迅速化します。
- 商品在庫を管理し、発注を自動化する: 商品在庫を自動的に管理することで、在庫切れを防ぎ、必要なタイミングで発注することができます。
これらの例以外にも、様々なデータ処理を自動化することができます。
コミュニケーション
Microsoft Power Automateを利用すれば、様々なコミュニケーションを自動化することができます。
具体的な例は以下の通りです。
- 新規顧客からの問い合わせに自動的に返信する: 新規顧客からの問い合わせに自動的に返信することで、顧客対応を迅速化することができます。
- 承認が必要な案件を関係者に自動的に共有する: 承認が必要な案件を関係者に自動的に共有することで、承認プロセスを効率化することができます。
- 営業活動の進捗状況を自動的に報告する: 営業活動の進捗状況を自動的に報告することで、営業活動を効率的に管理することができます。
これらの例以外にも、様々なコミュニケーションを自動化することができます。
その他
Microsoft Power Automateは、データ処理やコミュニケーション以外にも、様々なタスクを自動化することができます。
具体的な例は以下の通りです。
- 新規案件を受注したら、タスクを自動的に作成する: 新規案件を受注したら、タスクを自動的に作成することで、案件の漏れを防ぐことができます。
- 経費精算を自動化する: 経費精算を自動化することで、経理処理を効率化することができます。
- 社内報を自動的に作成して配信する: 社内報を自動的に作成して配信することで、社内のコミュニケーションを活性化することができます。
これらの例以外にも、様々なタスクを自動化することができます。
Microsoft Power Automateの始め方
Microsoft Power Automateを利用するには、以下の手順が必要です。
- Microsoft 365のサブスクリプションに加入する: Microsoft Power Automateは、Microsoft 365のサブスクリプションに含まれています。
- Microsoft Power Automate Webサイトにアクセスする:
- サインインする: Microsoft 365のアカウントでサインインします。
- 新しいフローを作成する: 画面右上の「新しいフロー」ボタンをクリックして、新しいフローを作成します。
- トリガーを設定する: フローが開始される条件を設定します。
- アクションを設定する: トリガーが実行されたときに実行するアクションを設定します。
- フローを保存して実行する: フローを保存して実行します。
Microsoft Power Automateの活用事例
Microsoft Power Automateは、様々な業種・職種で活用されています。
営業
- 顧客情報リストを最新の状態に保つ
- 案件の進捗状況を自動的に追跡する
- 提案書や見積書を自動的に作成する
マーケティング
- ソーシャルメディアへの投稿を自動化する
- メールマーケティングキャンペーンを自動化する
- ウェブサイトの分析データを自動的に収集する
人事
- 新入社員のオンボーディングを自動化する
- 休暇申請を自動化する
- 研修資料を自動的に配布する
経理
- 請求書を自動的に処理する
- 経費精算を自動化する
- 財務諸表を自動的に作成する
Microsoft Power Automateの注意点
Microsoft Power Automateを利用する際には、以下の点に注意する必要があります。
- フローを複雑にしすぎない: フローが複雑すぎると、トラブルが発生しやすくなります。
- エラー処理をしっかりと行う: フローでエラーが発生した場合に、どのように処理するかを事前に設定しておく必要があります。
- セキュリティ対策を講じる: フローに機密情報が含まれる場合は、セキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。
- 定期的にメンテナンスを行う: フローを定期的にメンテナンスすることで、常に最新の状態を保つことができます。
Microsoft Power Automateに関するQ&A
- Power Automateの使い方のマニュアルはありますか？
-
こちらをご覧ください。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/
最後に
Microsoft Power Automateは、業務効率化に役立つ強力なツールです。
本記事で紹介した内容を参考に、ぜひMicrosoft Power Automateを使ってみてください。